初見感想『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
Beginningの初見感想と対になるよう、シリーズの初見感想を残す。
シリーズ全体として、密度高く展開速く、とても楽しめる1クールだった。考察や元ネタ探しをするにしてもしないにしても、単純にお祭りとして楽しめる作りになっていた。ガンダムに詳しくない自分としては評価を保留するが、オマージュが時にミスリードにもなる構造は面白かった。
if宇宙世紀的な仮想戦記の一本筋ではなく、あくまで並行世界のひとつとして巻き込まれていく構造が明かされたところで、これはマチュとニャアンの物語なのか、とモヤる部分はあった。並行世界やタイムリープを描く多くの作品が「主人公が経験する物語」であるのに対して、巻き込まれつつ観測者でもある立ち位置は興味深くもある。
終わりよければ全てよし、エピローグの手際は見事だった。「本物の海…泳ぎたかったな」と第9話で一瞬通過した地球の海に、ラストで2人がたどり着くという構成も好みだった。
総じると、“シン・ガンダム”に着地せずに良かった、という安堵感が大きい。